Googleが提供する画像編集AI「Gemini 2.5 Flash」、通称「Nano Banana」について、その使用感を詳しくご紹介します。
今回は、実際に使ってみて明らかになった長所と短所を解説します。
Gemini 2.5 Flash(Nano Banana)の長所
- スタイル転送はスムーズで、画像全体に一貫して適用されるとのことです。
- オブジェクトの参照能力は非常に高く、曖昧なプロンプトでも意図を理解するようです。
- 軽微な修正から大きな修正まで、期待以上の精度で適用されます。
- 選択的な色変更は特に得意で、完璧にこなします。
- グレースケールから鮮やかな色への変更など、文脈に応じた色の追加も自然に行えるようです。
- コントラスト、明るさ、レベル補正といったPhotoshopのような基本操作も簡単に処理できます。
- シーンのリライティングはほぼ瞬時に行われます。
- 顔の表情変更も非常に優れており、元の人物の似姿を保ちながら感情を変化させられます。
- テキスト除去はほとんどの場合で信頼性が高いです。
- キャラクターの再配置も自然な仕上がりになります。
- 細部の認識能力が高く、細かいエッジを見逃すことは少ないようです。
- 背景除去は非常に優れており、ギザギザのないクリーンな切り抜きが可能です。
Gemini 2.5 Flash(Nano Banana)の短所と課題
- フォントの扱いは苦手で、乱れたり一貫性がなかったり、間違ったフォントになったりするようです。
- 過度なスムージングにより、一部の編集がプラスチックのように見えることがあります。
- 詳細を追加する能力はなく、修正は得意ですが、新しいものを創造するのは苦手です。
- 透過性は疑似的なもので、実際にはアルファチャンネルを扱えないとのことです。
- フォーカスや被写界深度(DoF)を制御する機能がなく、ぼかしの除去や再フォーカスはできません。
- 常にウォーターマークとSynthIDタギングが付与されます。
- 霞除去機能は搭載されていません。
- SF背景はしばしばありきたりなものになりがちで、この点ではMidjourneyが依然として優位にあるようです。
- 人種、民族、性別に関する言及に対して、コンテンツフィルターが厳しく作動します。
- セッション中の動画編集には対応しておらず、静止画のみの処理となります。
- 「動かさないで」と指示しても、意図せず動かしてしまうことがあるようです。
- アートスタイルのマッチングは100%正確ではありません。
- 触らないよう指示しても、意図しない詳細編集が行われることがあります。
- ランダムなサーバーの不具合により、エラーなく失敗することが時折発生します。
総合的な評価
Gemini 2.5 Flashは非常に多機能でパワフルなモデルであり、幅広いクリエイティブなタスクで驚くべき結果をもたらすとのことです。
まだデザイナーの仕事を完全に置き換えるものではありませんが、簡単な編集や変更においては、非デザイナーにとっても非常に役立つツールです。
誰もが創造性を発揮できる環境を提供してくれるでしょう。
SNSでの反応と使用例
X(旧Twitter)では、@anjumfariz氏がいくつかの驚くべき使用例と活用事例を公開しています。
これらの例から、Gemini 2.5 Flashの実際の応用範囲と表現力の一端が見えてくるようです。
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